29 May 2022

今回は天然香原料を使って「防虫香」を作りましょう。
「防虫香」とは
防虫香とは天然由来の香原料を使って作る虫除け剤です。
お香の一種であるため、防虫効果のある原料を中心に何種類もの原料を調合することで、虫除け効果だけでなく香りも楽しむことができます。
防虫効果の香原料
天然香原料は、沈香、零陵香、薫陸、大茴香、白檀、山奈、龍脳、丁字、桂皮、貝甲香、甘松、蘇合香、かっ香、青木香、乳香など何十種類もありますが、防虫香を作るときは防虫効果のある、樟脳か龍脳、白檀、丁子が主になります。
そこに、甘味のある香り、辛味のある香り、強い香り、優しい香り、さわやかな香り、柑橘系や新緑っぽい香りなど、香りの特徴や重さ軽さなどを考えながら、微妙な匙加減で調合していきます。
レシピは、あなた次第。
世界中で何十、何百という香原料の中からあなたの調合によりできあがる防虫香。
まさに世界でたった一つの香りの防虫香になります。
一匙加えるごとに香りを聞きながら作るので、あたり一面が和の優雅な香りに包まれ、最高の癒しの時間。
日々のストレスも吹き飛び、優しい気持ちになることができます。
2週間位熟成することにより、さらに優しい、まろやかな深みのある香りの防虫香になります。
防虫香は日々の暮らしに
私は着物がたくさんあるのですが、着物を着る時、あのツーンとした香りがとても苦手でした。
天然の香原料で作る防虫香は合成のものと違い、微妙な匙加減により、まろやかな優しい、自分だけの香りを作ることができるのがとても素敵なところです。
着物タンスだけではなく、雛人形や五月人形、バッグ、絵画、掛け軸などの書の保管にもピッタリ。
使用する際は、防虫香が着物や帯、人形などに直接触れないように、タンスや箱の角に置いて使用しましょう。
私はその日の気分やお天気などによってアロマテラピーを楽しんだり、和の香りのお香を楽しんだりしています。
一年に一度の衣替えの季節、害虫予防と湿気やカビ、においを防ぐための陰干しのあとには、ぜひ手作りの世界でたった一つの防虫香で大切な宝物を保管してみてはいかがでしょう。