13 Feb 2022
今回は数あるお香の種類の中から、「印香」と呼ばれるお香を手作りしましょう。
「印香」とは
印香とは、香原料とふのりを練り合わせて固め、花や動物、幾何学模様などの可愛い型にはめて作り乾燥させて作るお香のことです。
火を使わずに香りを楽しんだ後は、熱で温めてお線香のように楽しむことができます。
本来「印香」はふのりで練り固めて作りますが、カビが生えやすいため取り扱いが難しいので、今回はたぶ粉を使って練り固めて作ります。
「印香」の材料と道具
天然香原料の種類
・老山白檀……甘い香り
・龍脳……防虫効果
・丁子……西洋ではクローブと呼ばれる。単独では香りが強いが、熟成すると甘い香りに変わる。
・山奈……虫よけに、根草の香り
・甘松……少し加えることで香りに深みが出る
・大茴香……スパイスとしては八角、ハーブではスターアニスと呼ばれる
・経皮……西洋ではシナモンと呼ばれている
・かっ香……精油は香水のベースとして使われる
・安息香……樹脂、甘い香りで使いすぎないよう気をつける、防風剤に
・零陵香……辛味、お線香には欠かせない
・排草香……清涼感のある香り、甘みが強いときにブレンド
・木香……濃厚で甘みがある
★保留剤
・麝香
・安息香
・水・乳鉢
・乳棒
・押し出し用ポンプ
・軽量スプーン、ヘラ
・型抜き
「印香」の作り方
1.まず甘い香りにするか、辛めの香りにするかを決めます。
2.お香を調合する主原料の材料から、白檀、竜脳、丁字をベースに好みの香りを調合していきます。
3.お香の天然原料は耳かき程度のほんの少量で、香りが全く違ったものになります。
入れすぎると元に戻らないため、繊細な調合が必要になります。
4.香りが出来上がったら保留剤と水を入れて、耳たぶくらいに練り、暑さ2ミリ位に伸ばします。
7.調理用の型抜きで型を抜きます。色を付けたいときは、食用のパウダーを使用すると青や緑、ピンク、オレンジなどの印香ができます。
8.半日~1日ほど日陰において乾燥させます。
よく乾いた「印香」は玄関に飾っておくと、疲れて帰ってきた時に安らぎの香りにふれホッとし、疲れが吹き飛びます。
また、優しい心地の良い香りは、お迎えするお客様へのおもてなしにもなります。
仕事に集中したい書斎、洗面所、お手洗いにもおすすめです。
さらに、寝室におくことで優しい柔らかい香りが1日の疲れを癒やし、良い眠りに誘ってくれます。
その他、ハンカチや着物タンスに入れて使用するのもいいですね。
香りがなくなってきたら、今度は温めて香りを聞くことができます。
香炉に炭で温めた灰の上に置いて香りを楽しんだり、器に塩を盛り「印香」を燃やして温めることでお線香のように香りがあたりに漂い、また異なった香りも楽しめます。
印香「お香」は、お部屋のインテリアとしても素敵ですし、和のアロマとしても、おすすめです。
お家時間に、お香のある暮らしを楽しんでみませんか。