夏に辛いものが食べたくなる。その答えは “七味唐辛子” にあり!

今年の夏は世界的にも何十年ぶりの猛暑と言われていますが、こんな夏バテしそうな暑い時期になるとカレーや辛いお料理、刺激のある薬味を入れたお料理が食べたくなる、という声をよく聞きますが一体何故なのでしょう?
実は、暑い国で辛いスパイスを使ったお料理が多いことにヒントは隠されています。

あまりの暑さで食欲がなくなり何も食べる気がしなくなる時でも、唐辛子やコショウなどの香辛料をとることで、その刺激が消化器の血流を促進し、胃液を分泌させてくれます。すると胃腸が働きだし食欲が湧いてくるのです。

唐辛子などの辛み系のスパイスをとることによって体の中でおきる発汗作用も影響しています。
唐辛子にはカプサイシンという成分が多く含まれていて、それを摂取すると交感神経が刺激され、神経伝達物質のアドレナリンというホルモンが分泌されます(これは緊張したり興奮したり、ドキドキした時に出るホルモンです)。

その結果、血糖値が上がり、脂肪の燃焼が促進されエネルギーが燃えることで熱を生み出し、体温が上がり、汗をかいて体温を下げようとしてくれます。夏に暑いものを食べた後、涼しさを感じるのはそのためです。

更に辛さは舌の先では痛みとなって脳に伝わるので、βエンドルフィンというホルモンが分泌されます(これは脳内モルヒネとも呼ばれ鎮痛作用があります)。脳を休ませ安定した状態にしようと働きます。

いわゆる痛みの刺激が収まって高揚感を感じると、また人はその刺激を味わいたいと思うようになります。
これは、幸せいっぱいの恋愛感情と似ているため“幸せホルモン”とも呼ばれています。
こういったことから、夏になるとしばしば刺激のある辛い物を食べたくなるという現象がおきてくるようです。

日本の辛味系スパイスというと

日本の辛味系スパイスと言うと やはり“七味唐辛子”。
一年中あらゆるお料理に使用できる七味唐辛子は、スーパーで売られている七味だけでなく、日本の各老舗では色々なブレンドの種類が作られているということをご存知でしょうか?

七味唐辛子の発祥は、江戸時代初期にからしや徳右衛門が、江戸の両国薬研堀(現在の東日本橋)に店を構えて売り出したのが最初と言われています。
もともとは漢方薬の調合がヒントとなり、唐辛子、山椒、陳皮、青のり、胡麻、麻の実、けしの実、紫蘇、麻種などから7種の味・風味・色のスパイスを配合。その後日本全国に広がり、その土地の歴史や風土、料理の特色により独自の配合の七味唐辛子が生れています。

日本の三大七味の特徴

■東京浅草にある 「やげん堀 七味唐辛子本舗」
唐辛子、焼き唐辛子、けしの実、麻の実、粉山椒、黒胡麻、陳皮の7種類をブレンド。味だけでなく漢方からの薬効・効能を考えられたブレンドが特徴。

■京都清水参道にある 「七味屋本舗
風味が命の七味唐辛子。唐辛子、山椒、黒胡麻、白胡麻、紫蘇、青のり、麻の実の7種類をブレンド。
京料理に合うさわやかな香りのある素材のブレンドが特徴。

■長野県善光寺門前にある 「八幡屋磯五郎
山椒、生姜、麻種、胡麻、陳皮、紫蘇、長野県産の唐辛子の7種類をブレンド。辛味と香りの調和のとれたブレンドが特徴。
他の老舗と比べて、たくさんのバラエティーにとんだいろいろな種類のブレンドの七味唐辛子があります。

七味唐辛子というと、日本料理、蕎麦やうどん、漬物、焼き魚、鍋物など和食料理に振りかけるというイメージが強いと思いますが、各老舗の七味唐辛子を見るといろいろな料理にアレンジして使えるものが増えてきています。

七味唐辛子をふりかけにしたり、味噌やマヨネーズ、ケチャップ、ソースなどのスパイスとブレンドしたり、スイーツや、菓子類、アイスクリームやかき氷にも振りかけるなど、新しいチャレンジもでてきています。
近い将来、「ジャパニーズスパイス“七味”」という日本語も世界で通用する言葉になるのではないでしょうか?

現在、私のマイブームは、八幡屋磯五郎さんの七味唐辛子シリーズ。
いろいろな種類の七味唐辛子があり、七色に輝く容器の缶も可愛くて、見ているだけでテンションが上がってきます。
どんなお料理を作ろうかな~と缶を見ているだけでウキウキして、食欲がわいてきます。
まるで“パブロフの犬”状態です!

「八幡屋磯五郎」さんの七味唐辛子については次回の記事でご紹介します!

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