春の七種(七草)の種類と七草粥の作り方

春の七種」をご存じでしょうか?
「春の七種」は1月7日のお正月明けに、お節料理で疲れた胃腸を整えるために食べる七種がゆの材料として知られています。
今回は、日本の代表的なハーブである「春の七種」をご紹介しましょう。

春の七種とは

七種には二通りのものがあります。
通常、七草と書くと観賞用の「秋の七草」のことを言い、七種と書くと七草がゆの食材として知られている「春の七種」を表します。
1月7日に食べる七草がゆにいれる野草(日本のハーブ)のことを「春の七種」といいます。

七草がゆに使われる「春の七種」には、ビタミンやミネラルなどの栄養がたっぷり含まれており、消化もよく、滋養強壮にすぐれた食材なのです。

「春の七種(ななくさ)」の種類


春の七種(ななくさ)」の種類と、昔から伝わる七種の効能をご紹介します。

せり(芹)……学名:Oenanthe javanica (セリ科)
芹独特の香りと歯ざわりが特徴。高血圧、貧血予防。

なずな(薺)(別名:ぺんぺん草)…学名…Capsella bursa-pastoris (アブラナ科)
春から夏にかけて白お花と三角形の果実をつける。高血圧予防、解熱・利尿作用。

ごぎょう(御形)(別名:母子草)……学名: Gnaphalium affine(キク科)
葉は細いへら形で、春から初夏にかけて細かい黄色い花を密に咲かせる。風邪予防、咳止め。

はこべら(繁縷)(別名:はこべ)……学名:Stellaria media(ナデシコ科)
全草に葉緑素(クロロフィル)があり、春の若い茎葉を茹でてお浸しなどにして食べる。止血作用、腹痛に。

ほとけのざ(仏の座)(別名:小鬼田平子)……学名:Lapsana apogonoides Maxim.(キク科)
誠意調査用、高血圧予防。

すずな(菘)(別名:蕪)……学名:Brassica rapa L. var. rapa (アブラナ科)
葉にはカロテン、ビタミンC、食物繊維が豊富に含まれている。カブは寒い時期ほど甘味は強まる。
消化促進、整腸作用。

すずしろ(蘿蔔)(別名:大根)……学名:Raphanus sativus var. longipinnatus(アブラナ科)
煮込み料理や薬味として利用。消化酵素があり解毒作用がある。消化促進、風邪予防。

七種(ななくさ)がゆを作りましょう

平安時代に宮中から始まったと言われている七種粥は、冬の寒さがまだまだ厳しい新春に芽吹く七種の若葉を入れた粥のことで、自然の力と生命力を体に取り入れ邪気を追い払い、一年間の無病息災と五穀豊穣を願うと言う意味合いで、旧暦の1月7日(現代の2月頃)に「春の七種」を入れた七種がゆを食べるという風習がありました。

現代では、七種がゆは消化がよく、お正月のお節料理やお餅などを食べ過ぎて、疲れた胃腸を優しく整えてくれるということで、広く知られています。

我が家の七種がゆは、土鍋を使って白米と雑穀(もち麦、発芽玄米、えごま、あわ、ひえ、アマランサス、発芽もち黒米、うるちあわ、たかきび、胚芽押麦など)と七種で炊きます。

[七種粥の材料]
・白米 2/1合
・雑穀 2/1合
・水 お米の7~8倍
・七草(七種) (せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、)
・塩 少々

[七種(ななくさ)粥の作り方]
1.お米を洗って1時間位水につけておく。
2.七種を洗熱湯で素早く湯通しし、細かく刻む。固いものは少し長めに火を入れます。
3.土鍋にお米と水を入れて火にかける。はじめは強火で沸騰したら弱火にしてコトコトと炊く。
かき混ぜないように炊くこと。
4.刻んだ七種を加え塩で味付けをする。
5.梅干しと一緒に食べるのがおすすめです。

ついついお正月料理を食べすぎてしまったという胃腸疲れや風邪の引きやすいこの時期、1月7日の七種の日にはぜひ縁起のいい「春の七種(ななくさ)」で作る七草(七種)粥を食べて胃腸を休め、整え、リセットすることをおすすめします。

きっとスッキリとした体調で、新しい年をスタートすることができると思います。

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