18 Dec 2019
2019年12月22日(日)は24節気のひとつ冬至。
この日は一年で一番昼の長さが短く太陽の力が弱まり、夜が一番長い日です。
まだまだこれからが本格的な冬という感じがしますが、この日を境に太陽の力がよみがえり、昼の長さは長くなりはじめ、やがて春の訪れとなります。
昔から冬至の日には、ゆず湯に入り、かぼちゃを食べると元気で健康な一年を過ごすことができるとい伝えられていますが、実は春の七草、秋の七草以外に、運気が2倍にUPすると言われる「冬至の七種(ななくさ)」というのもあるのでご紹介します。
冬至の七種(ななくさ)とは?
「冬至の七種(ななくさ)」は日本全国ではあまりなじみがないかもしれませんが、京都では今でも冬至の日に「冬至の七種(ななくさ)」を食べる風習があります。
「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれるものにはどんなものがあるのでしょう?
一. 南瓜(なんきん=かぼちゃ)……β―カロテン、ビタミンA が豊富で抗酸化作用、粘膜を強化
二. 人参(にんじん)……食物繊維、β―カロテン、ビタミンA が豊富で抗酸化作用、粘膜を強化
三. 蓮根(れんこん)……ビタミンC が豊富、疲労回復、風邪予防、老化防止、
四. 銀杏(ぎんなん)……ビタミンC 、カリウム、β―カロテンが豊富、抗酸化作用、粘膜保護
五. 金柑(きんかん)……柑橘系に含まれるヘスペリジンが毛細血管の強化、血流改善に役立つ、咳止め、去痰作用
六. 寒天(かんてん)…食物繊維豊富でノンカロリー、血糖値の上昇を抑える
七. 饂飩(うんどん)……体を温める
実は、これらの食材にはある共通したキーワードがあります。
それは仮名を見るとわかりますが、どの食材にも「ん」が2つ含まれており運が2倍にUPするという語呂合わせで、縁起のいい食べ物として古くから人々に食されてきました。
冬至の七種(ななくさ)の食材を使ったお料理を食べ、ゆず湯に入って体を温め、疲れを癒して、元気で健康に冬を乗り切るための先人の知恵だったのでしょう。
「冬至の七種(ななくさ)」のお料理
冬が寒い京都では、冬至の日には「冬至の七種(ななくさ)」を使ったお料理をいただきます。
冬至の七種の食材に、大根、こんにゃく、ほうれん草を加えて白味噌仕立てにした「ほうとう」がおすすめ。
白味噌は、塩分を少なめにし麹の分量を多めにして作られているお味噌で、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン6、ビタミン12、ビタミンC、ビタミンD、カルシウム、マグネシウム、GABA(アミノ酸)、乳酸菌を含む、少し甘みのあるお味噌です。
さらに、京都では「かぼちゃの炊いたん」と言いますが、薄口しょうゆで炊いたかぼちゃに、邪気を払うと言われビタミンB1、B2をたっぷり含む小豆とあわせていただきます。
ゆず湯の効果効能
柚子(ゆず)には、柑橘類の中でももっともビタミンCは豊富に含まれており乾燥肌の予防や皮膚のバリア機能を高めてくれます。
また柚子(ゆず)に含まれるリモネンという成分には、血行促進、抗酸化作用、保湿作用、殺菌作用などもあり、ゆず湯に入るとお肌がしっとりつるつるになるとともに、体を温めてくれ、柚子の香りにとてもリラックスできます。
ゆずは「融通」という語呂合わせもあり、体が温まりよく動くようになり融通が利くようになるという意味も含まれ、ゆず湯が重宝されてきました。
「冬至の七種(ななくさ)」の食材を使った美味しいお料理とゆず湯は、寒い冬に野菜不足やビタミン不足を補い、体を温め、お肌も髪も美しくなり、まさに “ほっこり”とした時間を過ごすことができます。
12月22日(日)の冬至の日には、「冬至の七種(ななくさ)」とゆず湯で運気を2倍UPしませんか。