27 Jan 2020
今年は例年と比べると暖冬とは言え、「冷え性」で困っている人も多いようです。
冷え性=女性というイメージが強いのですが、現代では女性の7割、男性の4割が冷え性で悩んでいるという統計も出ています。
今回は、冷え性対策についてご紹介します。
冷え性は医学的に未病と言われます。
未病とは、日本未病システム学会のサイトでは以下のように定義されています。
「自覚症状はないが検査では異常がある状態」と「自覚症状はあるが検査では異常がない状態」を合わせて「未病」としています。
そして「病気」とは交叉部位である「自覚症状もあるが検査でも異常がある状態」としています。
(日本未病システム学会より引用)
つまり未病は健康と病気の間の状態で、何かしらの症状が連続してある状態のことです。
私たちは当たり前のように、「冷え性だから」とつい言ってしまうのですが、冷え性は万病の元と言われるように様々な病気を引き起こす原因となります。そのため、未病の内に冷え性を改善させることが大切です。
タイプ別冷え性
冷え性には、いくつかのパターンがあります。あなたは、どのパターンの冷え性ですか?
1.全身型冷え性……内臓から冷え体全体が冷えている
2.末端冷え性……特に末端の手足が冷える
3.下半身冷え症……腎臓の機能が弱まることで起きる冷え性
4.更年期障害から起こる冷え性……ホルモンのバランスの乱れなどにより上半身がほてり、下半身が冷える
5.隠れ冷え性……冷え性という自覚がないが何となく調子がよくないという方。
例えば、頭痛、肩こり、腰痛、むくみ、肥満、下痢、便秘、生理不順、肌荒れ、アレルギー症状、疲労など
冷え性が続くと内臓が冷え、抵抗力や免疫機能も下がることから様々な症状が起きてくるのです。
自分の症状に合わせて冷え性を改善していきましょう。
若者に増えている冷え性、何故?
現代では年齢層の高い人よりも、若者に冷え性が激増しているそうですが、その原因が現代的な生活とも言われています。
その一番の原因がエアコン。暑いときにはクーラー、寒いときは暖房。しかも最近の若者は、家でスマホやゲームなどで中心になり外出することが極端に少なってしまったため、汗をかくことも減ってしまっています。
私たちの体は暑いときは血管を拡張させて汗をかくことで熱を放出させ、寒いときは血管を収縮させ体温を逃がさないように自律神経が調整しています。
今や会社でも自宅でも、どこにいってもエアコン生活、年中冷たいものを飲んでいる私たち現代人の体は年中冷えていて、自律神経の調整がうまくできなくなり、基礎体温が低くなることでさまざまな未病と呼ばれる症状を生み出しています。
冷え性の人ほど熱中症にもなりやすいとも言われているのです。
便利になり過ぎているエアコン生活が、冷え性の人を増やしているという一種の現代病ともいえますね。
冷え性を改善するための5つの大切なこと
冷え性を改善するために大切なことは、体を冷やさないことです。
1.季節にあわせて、体を温める食材を選んで食べること
2.お風呂、岩盤浴、サウナ、ホットヨガを利用したり、夜寝る時には湯たんぽを使うのがおすすめ
3.衣類は厚着ではなく薄着で重ね着することで、間に空気が入りよく温かくなります
4.カイロをお腹や背中にいれて温める
5.できるだけ筋トレをして筋肉をつける
体を温める食材とは
体を温める食材にはどんなものがあるのでしょう?
・熱……コショーの成分のピペリン、唐辛子の成分のカプサイシン、ショウガの成分のショウガオールは体を温める作用があります。
また発汗作用や体を温め血流をよくする作用のあるシナモンをお料理やハーブティー、ココア、コーヒーなどに取り入れることで体を温めます。
・温……根菜類が体を温めます。
人参、カボチャ、玉ねぎ、レンコン、ネギ、ニラ、ワサビ、ショウガ、鮭などは体を温めます。
寒い朝は、根菜類をたくさん入れたスープやお味噌汁がおすすめ。
またコーヒーや紅茶、ココアにはショウガやシナモンを入れたり、トーストにはハチミツ・シナモンをのせて食べるのがおすすめです。
また冷え性にならない体を作るには、筋トレをして筋肉をつけることも必要です。
私たちの体は、筋肉の7割が下半身にあります。下半身の筋トレをすることで筋肉がつき毛細血管が発達します。
その結果、血流がよくなり冷え性や未病と呼ばれる様々な症状が起きにくくなるのです。
今、未病の段階で対策をすることで冷え性が改善し、様々な病気を予防することにつながるかもしれません。
この機会にぜひ、冷え性を見直してみませんか。